好きなものに好きって言うだけ

頭に9色のお花を咲かせながらSnow Manのファンをやっています。

Snow Manが炎上した件

まず前提として、私は滝沢歌舞伎4月25日昼公演のチケットを持っていたおたくである。もっと正確に言えば1階3列のチケットを持っていたおたくである。だから今回の件にめちゃくちゃ関係のあるおたくです。25日からの公演中止が決定してから、泣いて泣いて落ち込んで何もかも嫌になって、だけど私はSnow Manを傷つけてやろうなんて気持ちには一切ならなかったので、この文章を書いています。

私のチケットも紙切れになってしまったので、同じ立場のおたくたちの気持ちは痛いほどわかる。やりきれない。一体私が何をしたっていうんだ。ただSnow Manに会いたかっただけなのに。大好きなSnow Manを見たかっただけなのに。だから今回の騒ぎの件も全く理解できないとは言えない。笑えって言われて笑えるわけねーじゃん。こんな悲しい“初”いらねーよ。そんな荒んだ気持ちになってしまうのは仕方のないことだなと思う。
だけど、私たちが本当に怒りをぶつけたい対象はなんなんだろう。緊急事態宣言を出した政府なのか、中止を決めたジャニーズ事務所や松竹なのか、滝沢歌舞伎を見ることのできた運のいいおたくたちなのか、はたまた前向きなことばかり言うSnow Manなのか。きっと、どれも違う。だって今挙げた人たちには何の非もない(政府に非がないかって話になるとややこしい政治の話になるので今は滝沢歌舞伎の中止についてという部分のみにおいて)。

私たちが怒りをぶつけるべきなのはただ一つ、コロナというウイルスのみであるんじゃないだろうか。

本当にこいつさえいなければ、チケットを取れていた人は皆滝沢歌舞伎を見られたわけで、そもそもSnow Manのデビューコンサートが中止になることもなくて、もっと言えばハイタッチ会も今頃楽しい思い出になっていたはずで。コロナさえこの世に存在しなければ、今回悲しい思いをするおたくも、悲しい思いをするSnow Manも存在しなかったはずなのに、と思う。いつも思ってるけど本当にコロナが悪い。コロナだけが唯一悪い。

もちろんそんなことはほとんどの人がわかっているはずで、中止になった組も落選組も滝沢歌舞伎を観られた組も、Snow Manが悲しくて悔しくてつらくて仕方ないってわかってるはず。自分たちと同じ気持ちだってわからないはずがない。人の心を持った普通の人なら、Snow Manの動画や目黒くんのブログが少しでもおたくを元気づけようとしてくれた結果だってわからないはずがない。わかっていて、それでも何かに当たり散らしたくて、それがSnow Manに向かってしまったのなら、決して許されることではないけれど気持ちはわかる。Snow Manのばかって言いたくなる気持ちはよくわかる。
わかるけど、それは人を傷つけていい理由にはならない。ラウールくんにあんなブログを書かせていい理由にはならない。

私も悲しいし、悔しい。色んなものに対してふざけんなよって思ってる。
だけど、舞台を観られなくなったくらいで誰かを傷つけたくて仕方なくなるなんて、頭沸いてんのか?って思う。いつもおたくを思いやってくれるSnow Manが敵に見えてしまうくらいメンタルやられるなら、そこまでのめり込んでおたくやるのはやめた方がいいと思う。どう考えても精神衛生上よくない。Snow Manはおたくにとって生き甲斐で、働く意味で、学校に行く支えで、迷いそうなときに手を引いてくれる光で、うつむいたときにはそっと背中を押してくれる力だ。そんな当たり前なことを忘れて、Snow Manが降らしてくれた優しい桜の花弁を勝手にナイフに変えて傷ついて、更にSnow Manを言葉で傷つけようとするなんて、それが本当におたくのやることなのか。
私は基本的にお花畑の甘々おたくだけれど、本当にだめなことはだめだって本人たちに伝えなきゃいけないって思うおたくのことは理解している。私はしないけど、理解はする。だけど今回のことは全く違うと思う。Snow Manは何か悪いことをしたのか?やってはいけないことをやったのか?おたくが曲解して勝手に傷ついただけじゃないのか?自分がもし中止組じゃなかったらここまで文句を言っていたと思うか?

意見を押し付け合うなっていう人もいるけど、今回の件に関してはたくさんの意見があっていいものではなくて、答えは一つしかないと思う。
悲しい悔しいつらい何もかも嫌だ→わかる。Snow Manも絶対わかってる。
Snow Manも笑おうって言ってるし前向いて頑張ろう→正しい。これ以上ない正論。
今はSnow Manを見るのもつらい→当たり前の反応。温かくして寝て。
Snow Manだって苦しんでるに違いない→自分たちも苦しみながら苦しんでるおたくたちのためにできることを考えてくれてるよね。
Snow Manは中止組の気持ちを全然わかってない、見損なった、がっかりした、謝罪して→頭沸いてんのか??????
中止組はSnow Manの優しさを全然わかってない、おたくやめろ→火に油注いでんじゃねーよ!!!!
担降りする→まあ、それはどうぞご自由に…。
って感じですよね。つまり、答えは一つ。落ち込んでもいいし前向きになってもいい。だけど人を傷つけてはいけない。Snow Manも中止組のおたくたちも皆十分苦しんでる。それなのになんでこれ以上傷つく必要があるんだ。頭沸いてた一部の中止組のおたくたちは正論でぶん殴られて余計に傷ついたことでしょう。でもあなたはSnow Manにも同じことをしたんですよ。笑顔でいてほしくて撮った動画や苦しんでる人たちへ向けた真っ直ぐな言葉を凶器だと決めつけて、他の誰でもない中止組のために強がって明るく振舞ったSnow Manを心無い言葉で傷つけたんですよ。

Snow Manは私たちの都合のいい玩具でも人形でもない。彼らも人を想う人間だ。おたく全員にとって耳ざわりのいい言葉を紡ぐために生まれてきたんじゃない。

ラウールくんのブログを読んでもなおSnow Manに文句を言いたくてたまらない頭の沸いてる人たちは、どうか一旦Snow Manから離れてみてほしい。たかが一舞台の開催の件でこの世の終わりかのように騒ぎ立てること自体がおかしいことだと気付けるはず。そして本来趣味というのは誰かを傷つけるためにあるものじゃなくて、自分の人生を豊かにするためにあるものだということを忘れてはいけない。もし豊かにならないのなら、それはただの依存である。即刻断ち切るべし。


ここまで書いて、「たかが舞台」のような表現を何度か使用したが、もちろん実際そんな風には微塵も思っていない。滝沢歌舞伎は間違いなく私の生きる意味だった。たとえ食事を抜いても睡眠時間がなくても、滝沢歌舞伎を観ることで生き延びることができる。おたくにとっての舞台やコンサートは体調に直結する生活必需品である。だけど、そうであってはいけないということも、私たちは心にとめておかなければならないのだ。